皮→革の鞣(なめ)しとは?やり方、植物タンニン鞣(なめ)し、クロム鞣(なめ)しも。

皮→革の鞣(なめ)しとは?やり方、植物タンニン鞣(なめ)し、クロム鞣(なめ)しも。 皮革辞典

こんにちは、Kajiです。

 

レザーの”かわ”という漢字には2種類あります。

 

『皮』『革』

 

わかりにくいですね。

2つの漢字には違いがあるのでしょうか?

 

  • 皮と革の違いは?鞣(なめ)すことで変わる?
  • 植物タンニン鞣(なめ)しやクロム鞣(なめ)しなどなにが違うの?

 

本記事でこれらの疑問は解決します。

皮から革へ進化?鞣(なめ)しとは?

人間は牛や馬、豚などの哺乳類にはじまり、
爬虫類や鳥類、魚類もの皮を主に食用の副産物として活用してきました。

牛

『皮』と『革』には違いがあります。

 

動物の『皮』は鞣(なめ)すことによって『革』になります。

鞣(なめ)す前が『皮』
鞣(なめ)した後が『革』となります。

鞣(なめ)すメリットは?鞣(なめ)しで何が変わる?

なぜ鞣(なめ)す必要があるのかというと、
皮のままだと腐ってしまったり変色したりするからです。

 

また動物の皮は非常に強靭ですが、
乾燥すると硬くなり柔軟性がなくなるので鞣(なめ)しの工程が不可欠です。

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timeandeffort.jlia.or.jp

さらに皮から革に進化することで
革らしい温かく風合いも付与できます。

 

まとめると鞣(なめ)しのメリットは以下になります。

①腐敗を防ぐ
②耐久性を向上させる
③風合いをもたせる

皮の鞣(なめ)し方は?

皮の鞣(なめ)し方法は、
『鞣(なめ)し剤』という薬品を用います。

 

鞣(なめ)し剤に浸しドラムで浸透させ革を作ります。

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鞣(なめ)しを行える企業は限られていて、
タンナーと呼ばれます。

 

日本では兵庫の姫路や東京の浅草などがあります。

 

2つの地域に共通するのは川が近くにあることで、
鞣(なめ)しには大量の水を使用するため水源の近くにタンナーが集まっています。

皮の鞣(なめ)しの種類

まずは代表的な3つの鞣(なめ)し方をご紹介します。

植物タンニン鞣(なめ)し

植物タンニン鞣(なめ)しは、
『ベジタブルタンニン鞣(なめ)し』『渋鞣(なめ)し』とも呼ばれます。

皮→革の鞣(なめ)しとは?やり方、植物タンニン鞣(なめ)し、クロム鞣(なめ)しも。

名前の通り、
植物の樹皮や木部、葉から抽出したエキス(渋)で鞣(なめ)しを行います。

 

古代エジプト時代より行われている鞣(なめ)しのやり方です。

 

南アフリカ産のモミザの樹皮から抽出したワットルエキス、
南米のケブラチョ、欧州のチェスナットのエキスが使用されています。

 

非常に手間と時間がかかり、
鞣(なめ)しに数か月を要することがあります。

そのため革や革製品は高価になります。

植物タンニンで鞣(なめ)された革は
茶褐色をしていて堅牢で伸びが少ないという特徴があります。

また自然で革本来の雰囲気を感じることができ、
長年使い込めば独自の風合いと個性、エイジングを楽しめます。

クロム鞣(なめ)し

クロム鞣(なめ)しは、
塩基性硫酸クロム塩という重金属の化合物を使用します。

皮→革の鞣(なめ)しとは?やり方、植物タンニン鞣(なめ)し、クロム鞣(なめ)しも。

ごとう製革所

100年ほど前に開発され、
現在もっとも多く使われる鞣(なめ)しのやり方です。

 

短時間で量産が可能のため
植物タンニンで鞣(なめ)し革より安価です。

クロム鞣(なめ)しされた革の断面は青色をしており、
植物タンニン鞣(なめ)しの革より軽いという特徴を持ちます。

また耐熱性が強く柔軟で伸縮性があるのもポイントです。

コンビネーション鞣(なめ)し

植物タンニン鞣(なめ)しとクロム鞣(なめ)しの特徴を組み合わせたものです。

 

クロム鞣(なめ)しを行った後に
植物タンニン鞣(なめ)しを行います。

 

それぞれの鞣(なめ)しのいいとこ取りのようなやり方ですが、
メーカーによってはクロム鞣(なめ)しの割合が大きいなど
タンナーによって差がでます。

その他の鞣(なめ)しのやり方は?

アルデヒド鞣(なめ)し

アルデヒド鞣(なめ)しは、
クロム以外の化合物を使った鞣(なめ)しです。

 

実はクロムは鞣(なめ)しは
処理時に有害物物質が発生します。

 

一方アルデヒドに有害物質は出ないため
環境負荷が少ない鞣(なめ)し剤です。

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クロムに代替できる鞣し剤としてもアルデヒド鞣(なめ)しは注目されていますが、
コストや生産力はクロム鞣(なめ)しの方が現状上です。

白鞣(なめ)しとは?

白鞣(なめ)しとは
薬品を使わず水、塩、菜種油のみで鞣(なめ)しを行う方法です。

 

1000年以上前からある鞣(なめ)しのやり方で、
鞣(なめ)し後の革が白くなるのが特徴です。

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姫路が発祥の地とも言われ、
『姫路革』『姫路白鞣し革』と呼ばれたりします。

 

白鞣(なめ)し革はふわりとした仕上がりで、
美容グッズにまで使われるほどです。

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