【保存版】レザー(皮革)の種類全まとめ 写真35枚あり

皮革辞典

牛皮

牛

牛は食肉や牛乳など需要が多く、
世界で12億頭飼育されています。

飼育の1位がインド、2位がブラジル、3位がアメリカとなっています。

世界の牛飼育数 国別ランキング・推移 – Global Note
2020年の世界の牛飼育数 国際比較統計・ランキングです。各国の牛の飼育頭数と国別順位を掲載しています。当該国での牛の飼育数。時系列データは1990-2020年まで収録。

日本は牛原皮をアメリカから主に輸入し、
自国生産は10%程度です。

 

輸入される原皮は塩漬けされ防腐されていますが、
自国産は取引が生の原皮で行われます。

そのため地生(じなま)と呼ばれることもあります。


美しく耐久性にも優れるため、
靴をはじめとして皮革製品の中でもっとも利用されるのが牛革です。

カーフスキン

カーフスキンは英語でCalf Skinと表記されます。

 

生後6ヶ月以内の仔牛で、
重さ15ポンド(6.8kg。1ポンド=0.454kg)以下の皮です。

 

乳牛種のオスが大部分で、
重さ9.5~15ポンドをヘビーカーフ、9.5ポンド以下をライトカーフと呼びます。

 

繊維組織が緻密でキメが細く柔らかく、
とても美しい高級レザーです。

 

大きさはライトカーフで90デシ(1デシ=10×10cm)、
ヘビーカーフで130デシほど。

キップスキン

キップスキンは英語でKip Skinと表記されます。

 

生後6ヶ月あたりから2年くらいの皮で、
重量は15~30ポンドです。

 

25~30ポンドのものはオーバーウエイトキップと呼ばれ、
大きさは150~200デシ程度です。

 

中牛皮とも言われ、
子牛皮と成牛皮(*注1)の中間に位置します。

 

カーフに次いでキメが細かく、
豊かな美しさを持ちます。

 

※注1
成牛皮とは。

カーフスキン及びキップスキン以外の牛皮。大判で厚く、線維組織が比較的均一で充実し、強度及び耐久性のある革となる。一般的に牛皮は銀面の凹凸が小さく、真皮の網状層と乳頭層の区別がつきやすい。皮の厚さはネック部において最も厚く、バット部にかけて薄くなる。べリー部*が最も薄い。成牛皮のバット部に至ると厚さは約6 mmある。主な種類としてステアハイドとカウハイドがあり、製革業の主原料となっている。
(皮革用語辞典)

カウハイド

カウハイドは英語でCow Hideと表記されます。

 

生後2年くらいで既産したメスの成牛で、
重さは30ポンド以上です。

 

重さ30~53ポンドまでをライトカウ、
53ポンド以上をヘビーカウと言います。

 

銀面のキメは細かいですが、
線維組織は腹部がルーズです。

 

皮をなめす際は
背を中心に半裁にします。

 

生後2年くらいで未産のメスの成牛をカルビンと呼びます。

ステアハイド

ステアハイドは英語でSteer Hideと表記されます。

 

生後3~6ヶ月の間に去勢されたオスで、
2年以上の成牛です。

 

重量は30ポンド以上で、
30~48ポンドをエクストリームライトステア、
48-58ポンドをライトステア、
58ポンド以上をヘビーステアと区別します。

 

カーフスキンやキップスキンに比べ、
キメは粗くなるが耐久性に優れています。

 

なめしは半裁にして行われ、
大きさは半裁で200デシほど。

ブルハイド

ブルハイドは英語でBull Hideと表記されます。

 

生後3年以上の去勢していないオスの成牛皮です。

 

牛革の中でもっとも厚く、
繊維は粗いです。

特に頭、首、肩が極めて厚く線維組織は粗剛です。

 

キメが粗いので、
靴底や工業用として使われます。

 

アメリカ産のブルハイドには、
焼き印が見られる場合があります。

馬皮

馬皮は英語でHorse Hideと表記されます。

皮の繊維組織は牛皮と似ていますが、
馬皮の方が粗く、薄く、強靭性に欠けます。

 

代わりに柔軟性があり銀面はなめらかです。

コードバン

尻部には繊維が著しく充実したところがあり、
コードバンという革が作られます。

 

コードバンは空気も水も通さないほど繊維が緻密で硬くてハリがあり、
独特な光沢があります。

 

裏面(床面)を表にして使われることもコードバンならでは。

 

採取量が少なく希少なので
「革の宝石」「革のダイヤモンド」とも言われ、
高級素材として使われています。

豚皮(ピッグスキン)

豚皮は英語でPig SKinと表記されます。

ピッグスキンとも呼ばれ、
摩擦に強く通気性があります。

 

3つで1群となった毛穴が特徴です。

 

特に尻部は線維が太く、密度も高いので、
バッフィングにより繊細な起毛の革が得られます。

 

起毛された革は裏革、衣料革、手袋革などに利用されます。

 

日本で自給できる唯一の原皮とも言われており、
年間1,000万枚にも達します。

 

世界各国で飼育されている豚の品種は100種以上で、
ヨーロッパ種、アメリカ種、アジア地帯の種によって区別されています。

羊皮(シープスキン)

羊皮は英語でSheep Skinと表記されます。

毛穴が小さく、キメ細やかで、
薄く柔らかいです。

ラムスキン

仔羊皮はラムスキンと呼ばれ、
ベルベットのようなタッチは高級手袋などに使われます。

ウールシープ

 

毛質によって
ウールシープとヘアーシープに分類されます。

 

ウールシープは
ヨーロッパの特にイギリスで品種改良された種で、
メリノー種で代表される毛用種の羊であり、巻縮毛です。

 

オーストラリアやニュージーランドでは国の重要な産業となっており、
ムートンの原料として使われます。

 

革の原料としては繊維がルーズで強度も低いです。

ヘアーシープ

 

ヘアーシープは、
アフリカやインドなどの熱帯地域を原産地とし、
毛用種として品種改良されておらずほぼ原種のままです。

 

アフリカなどでは乾皮や塩乾皮として、
インドなどでは植物タンニン剤で鞣して輸出されおり、
E.I.タンドシープと呼ばれている。

 

皮の質はヘアーシープの方が良質です。

山羊皮(ゴートスキン)

山羊皮は英語でGoat Skinと表記されます。

毛穴がきれいで、
繊維の緻密さはカーフスキンとシープスキンの中間です。

 

摩擦に強く丈夫です。

 

仔山羊皮はキッドスキンと呼ばれ、
銀付きで薄いものをゴートスカイバーと呼んでいます。

 

パキスタンやインドが主要の原産国です。

 

ゴートスキンは靴の甲革用、手袋用、衣料用、製本用、手芸用など広く利用されています。

鹿皮(ディアスキン)

鹿皮は英語でDeer Skinと表記されます。

繊維は細いが絡み合いが粗く、
非常に柔らかいです。

 

南米、ニュージーランド、中国などに多くの国が原産です。

 

オスの鹿皮の銀面を除去し起毛したものを
バックスキンと呼びますが、
ベロアやスエードと混合されることが多いです。

 

手袋や小物などに有用されますが、
メガネや洗車用クロスはセーム革の名前で知られています。

カンガルー

繊維が緻密で柔軟、
また耐久性にも優れています。

オーストラリアが主な原産国です。

 

サッカーシューズやゴルフシューズなど
運動用靴の甲革などに利用されます。

爬虫類

独特な形状をした鱗(うろこ)模様に特徴があり、
表情が豊かなため人気があります。

ワニ

ワニの種類は
クロコダイルやアリゲーター、カイマンなどです。

大規模に養殖が行われているアリゲーターが最も多く取引されます。

 

哺乳類よりも強度が高いです。

 

ワニ皮はどれも高級ですが、
特に価値の高いものはクロコダイルのスモールスケールというレザーになります。

トカゲ(リザード)

ワニ皮に次いで珍重され、
小型の恐竜とも言われます。

独自のうろこ(鱗)に加え、
身体全体に独特の斑紋、模様を有しています。

 

リングトカゲやアグラトカゲ、ベンガルトカゲ、オーバルトカゲなどの種類があります。

ヘビ

斑紋や鱗の美しさが人気です。

世界で11科417属2389種存在するといわれており、
ワニやトカゲなどに比べてワシントン条約上取引可能な種が多いです。

 

アミメニシキヘビ(ダイヤモンドパイソン)、ビルマニシキヘビ(モラレスパイソン)、ヒイロニシキヘビ(レッドパイソン)、アフリカニシキヘビ(アフリカパイソン)、アナコンダ、ボアコンストリクター(ボア)、キングコブラ(コブラ)などの種類があります。

オーストリッチ(ダチョウ)

オーストリッチはダチョウの皮で、
レアーなど鳥類の中でもっとも貴重です。

突起した羽軸模様に特徴があり、
強く耐久性があります。

 

南アフリカのカルー地方を中心に飼育されており、
飛べない大型の鳥として有名です。

 

断面は爬虫類に似ており、
平織り線維組織が重なった多層構造です。

 

ハンドバッグ、鞄、小物、ベルト、靴、車のシートなど広く使用されています。

 

羽はステージ衣装、インテリアなどに利用されています。

象(ゾウ)

摩擦に強く丈夫で、
経年変化で美しいツヤが出てきます。

またで各部位に特有の大きなヒダ、シワがあり、
細かい粒状に隆起した銀面が特徴です。

 

アジアゾウはワシントン条約でリスト化されているため、
市場の象皮はアフリカゾウです。

 

ゾウ革は、鞄、ハンドバッグ、ベルトなどの素材として使用されています。

アザラシ、オットセイ

アザラシやオットセイ皮を「シール」と呼びます。

 

表面に独特な凹凸のある“畝(うね)模様”が
頭部から尾部に向けてあるのが特徴です。

タテゴトアザラシ(ハープシール)

タテゴトアザラシはHarp Sealと英語で表記されます。

 

タテゴトアザラシの皮は厚くて丈夫です。

 

毛の色は白~明灰色で、
成熟したオスは背中にU字を逆にしたような斑紋が入ることがあり
この斑紋が竪琴のように見えるため名前の由来になりました。

 

独特の“畝(うね)模様”は、
メスや幼体にはあまり見られません。

 

主として毛皮用に鞣し、防寒衣類、防寒靴などに使用されています。

ミナミアフリカオットセイ(ケープシール)

ミナミアフリカオットセイはCape Sealと英語で表記されます。

 

銀面はタテゴトアザラシ(ハープシール)模様よりやや小さいが似ています。

 

毛の色は背部は暗灰色で、腹部は黄色をしています。

 

南アフリカなどアフリカ南部に生息しています。

 

毛皮目的で数多く捕獲されてきましたが、
現在ではワシントン条約において、許可書か再輸出証明書を条件に許可されています。

鮫(サメ)

鮫(サメ)は英語でShark Skinと表記されます。

 

サメ革は水に強く独特のシボを持ちます。

 

サメの表面は頭部から尾部に向け細かい連続した網目状に凹凸があり、
独特の手触りと外観が牛革など哺乳動物の革とは違った趣があります。

 

全世界の熱帯及び温帯の浅い海から深海まで幅広く分布しており、
日本の近海にも100を超える種類が生息しています。

 

サメ革として利用できるものは約20種で
ヨシキリザメ、イタチザメ、オナガザメ、アオザメ、メジロザメなどです。

 

肉、ひれ (鰭)、肝臓からビタミンAなどの薬品や化粧品の原料に、
皮は楯鱗(じゅんりん)と呼ばれる鱗をサンドペーパーがわりのヤスリやワサビのおろし金、
またなめして皮革製品に有効利用されています。

 

2010年に東大寺大仏殿から見つかった剣は、
柄(つか)にサメ革が巻かれた跡がありました。

 

日本の刀剣ではさや(鞘)や柄にサメ革を巻くことは古代から行われており
徳川幕府は刀剣作りのマニュアルに柄巻き革としてサメ革を指定したこともあります。

エイ

硬く丈夫なため“100年持つ革”とも言われています。

 

サメの近縁種で、「スティングレー(アカエイ)」、
ヨーロッパでは「ガルーシャ」という呼び方もあります。

 

サメの皮革同様に古代から使われているレザーでもあります。

 

「スターマーク」と呼ばれる、エイ1匹につき1か所しかとれない白い斑点が特徴です。

ウナギ

ウナギの皮はEel Skinと英語で表記されます。

 

耐久性に優れ、
劣化が少ないのが特徴です。

 

世界中の温帯域に広く分布し、
ほとんどの種類は大陸棚辺縁にかけての深海に生息しています。

 

韓国ではウナギを古くから庶民の滋養食として用いており、
皮をなめして財布やキーホルダーなどの小物として製品化され土産品として流通しています。