ヒールの起源は?
現代ではヒールのある靴を街中でも見かけるようになりました。
ではヒールの起源は一体なんなのでしょうか?
実はヒールの起源は諸説があります。
2,500年前~ 背を高く見せるため
紀元前400年前のアテネで、
背を高く見せるためにハイヒールが遊女の間で流行っていたようです。
ヒールを履く人は遊女に限定されず、
男性も積極的に履いていました。
なんと2,500年前のギリシャでは
現代と同じように背を高く、かっこよく見られるためにヒールを履いていたのです。
しかしソールは厚底のもので、
本当に背を高く見せるためだけにヒールが履かれていたようです。
15世紀~ ステータスのため
15世紀のイタリアまたはスペインでは
「チョピン」というオーバーシューズが履かれました。

Victoria and Albert Museum
チョピンは貴族の女性や高級娼婦など女性用であり、
今日に残っているものもその多くに細やかな装飾が施されています。

The Metropolitan Museum of Art
ヒールの高さは50cm以上のものもあり、
とても一人では歩けるものではありません。

Fashion History of Shoes
チョピンを履いて歩くには杖やお付きの者が必須で、
実用性が皆無になると、高いステータスを誇示するアイテムとしてヒールが用いられました。
16世紀~ 汚物を避けるため
もっともインパクトのある説になります。
16世紀のパリでは
街中に汚物が平然と捨てられていました。
路面に汚物は置き去りの状態で
一般的な靴ではスカートの裾が汚れてしまいます。
そのためにヒールが重宝されました。
ヒールの種類&名前
ヒールの種類
ヒールには大まかに3つの種類があります。
かかと部分とつま先部分の高低差によって種類が決まります。
『ハイヒール』はその名の通り「高いかかと」という意味を持ち、
かかととつま先の高低差がもっともあり、7cm以上です。
かかと部が4cm以上持ち上げられていれば『ミドルヒール』、
4cmを上回らなければ『ローヒール』に区別されます。
ヒールの種類と名前をかかと(ヒール)の高さでまとめた表です。
ヒールの名前と種類 | ヒール高さ |
ハイヒール | 7cm以上 |
ミドルヒール | 4cm以上 |
ローヒール | 4cm未満 |
種類1:ピンヒール
かかと部分が細長く、
名前の通りピンのようなハイヒールです。

先が尖っているためにハイヒールの中でも
体重のかけ方が難しいです。
長時間の歩行はおすすめできません。
しかしピンヒールは
女性らしいラインを演出してくれるためにパーティなどで重宝されます。
種類2:フレンチヒール
ヒールの付け根が太く、
後部が内側にくびれているヒールの種類です。

モダリーナ
種類3:コーンヒール
アイスクリームコーンのような円錐形をしているヒールです。

ヒール付け根は太く、
先端にいくほど細くなります。
歩くときに安定感があるため、
ピンヒールなど高いヒールに慣れていない方におすすめです。
ブーティやショートブーツなどに用いられています。
種類4:スタックドヒール
スタックドとは『積み上げられた』という意味で、
スタックヒールは革が積み上げられてできたヒールです。

木が積み上げられていると勘違いされやすいですが、
そもそもヒールに木が使われることはほとんどありません。
高級感があり
クラシックな雰囲気も演出してくれます。
安価なスタックドヒールは
革を積み上げるよう見せかけるためプラスチックのシートを貼り付けることもあります。
種類5:セットバックヒール
かかとの付け根から地面に向かって垂直に伸びているヒールの種類です。

ハイブランドが多くだしているヒールで、
ヒールに高さのあるデザインが多いためにフォーマル用として使われます。
種類6:ルイヒール
ヒール部が曲線を描いていて、
ヒールの付け根が太く中ほどでくびれ、
地面に向かって太くなります。
ルイ14世が好んで履いていたヒールが名前の由来です。
種類7:キューバンヒール
かかと後方部分が地面向かっていくほどに
前方に傾斜したヒールのことです。
ヒールは太く、底に向かうほど細くなります。
ウェスタンブーツなどで使われます。
種類8:チャンキーヒール
チャンキーは『ずんぐりとした』という意味で、
太いヒールの総称になります。
ピンヒールとは反対にヒールが太く、
カジュアル靴でみられます。
種類9:フレアヒール
太いヒールが地面に向かってまっすぐに太くなるヒールのことです。

1940年代に登場し、
近年若い方を中心に注目を集めています。
種類10:ウェッジヒール
楔の形をしたヒールで、
ウェッジソールとも呼ばれることが多いです。

土踏まず部にくぼみがなく平らになっており、
横からみると靴全体が直角三角形のようです。
種類11:ピナフォアヒール
ウェッジヒールの一種で、
かかと部分からつま先部分までが一続きになっているヒールのことです。

shoes-rescure
種類12:キトゥンヒール
キトゥンとは『子猫』を意味し
小さいヒールが特徴です。

3~5cm程度のミドル・ローヒールが多く
履きやすいです。
種類13:フラットヒール
低く平らなヒールのことです。

安定感のある靴のため
初めてヒールを履く人も挑戦しやすいです。